飛蚊症・網膜裂孔の日帰りレーザー治療体験
目の病気というと網膜剥離を思い浮かべるかも知れないが、今回起きたのは、その一歩手前の網膜裂孔だった。
実際の症状、診断、治療を紹介。
私の場合の症状
二週間前くらいから、パソコンを見てる時だけ右下に黒い点が一つ見えるようになった。
毎回ではないが、たびたび出現し、視野を動かすとついてくる。
気にしてみると、眼球を下から上に動かしたときに、右上に透明なもやもやした線みたいのも見えていて、動くのが分かる。
左目だけで見ると出ずに、右目で見た時は見えるので、右目に症状が」ある様子。
検査・診断
1か所目
気になりだしてから4日目くらいの夕方に眼科を受診。
視力、眼圧検査、目の中を覗くなどの検査をし、飛蚊症であると言われた。
今すぐ何か危険な状態ではないので大丈夫だろうと。
ただ、終了20分前に行ったため、
「遅くに来たから詳細な検査はできない。加齢によるものか病気によるものかは分からない。今度来るときは早くきて」
と若干怒り気味に言われた。
そんなこと言われても知らなかったし・・・。
詳しい検査は瞳孔を開く検査(眼底検査)で、運転はできないので自転車か歩きでと言われた。
また来た方がいいかと聞いたところ、悪化するようなら来てと言われた。
けれども、早い時間に来ていれば詳細な検査をしていたような口ぶりだったため、本当は悪化してからではなく早めにした方がよさそうだった。
2か所目
悪化したらと言われたが気になったため、10日後くらいに別の眼科へ朝一で行き、眼底検査(散瞳検査)を希望(前回のとこは感じ悪かったためやめた)。
①問診票記入
②一般的な検査(前回同様に視力・眼圧など)
③診察
瞳孔を開く目薬(散瞳薬)をさす前に、簡単に診察で目の中を覗いた。
何か気になることがあったようで、もう一つ機械で検査をするようナースに指示し検査。
④両目に瞳孔を開く目薬をし、30分待機
20分くらいと言われたが前の患者さんの関係か、30分くらいは待った。
⑤散瞳眼底検査
目の中を念入りにチェック。
先生の前に座り、機械にあごとおでこを当てる。
先生は目の中を覗き込みながら、上、右斜め上、右、右斜め下・・・という感じで指示を出し、いろんな方向を見させられた。
何か気になる所があったとのことで、目の中に直接レンズを入れてみるからと言われ、目に麻酔のような目薬を差すと、直接眼球の上にのぞき込む筒を載せて目の中を確認。
5分もかかってないくらいだろうか。
予約をしているわけではなく診察の合間に行っているためそんなに長くはないが、異常があったようで何度も同じ方向を見させられたので長く感じた。
目の中に物を入れるが痛みなどはない。
「網膜裂孔がある。放っておくと網膜剥離に繋がるから、レーザーをした方がよい」
と言われ、同意書を書くように言われた。
網膜に一か所亀裂が入っており、一か所薄くなって穴が空きそうな感じになっている部分があるとのこと。
⑥同意書を記載・再度目薬
後日かと思いきや、今からしてくれるというので同意書にサイン。
ハンコがないので拇印を押した。
同意書の内容は、網膜剥離を止められない場合もある、完全ではないというような内容。
受付で現金で3~4万かかると言われ、レーザーをする右目に再度目薬を差した後、銀行におろしに行った。
⑦レーザー治療(網膜光凝固術)
再度目薬を追加し銀行に行って戻ってきて少しすると呼ばれて手術室?へ。
診察する時とほぼ同じで先生の前の丸い椅子に座り、麻酔と思われる目薬をさし、目に直接レンズを当てて、機械にあごとおでこを付けて先生の方を向く。
「痛くないと思いますが、人によって少し痛い場合もあるみたいです。頑張ってください」
目の中に黄色い光をピカッピカッっと当てていく。
途中から数えてみたが、1秒間に1、2回で、70~80回ほどだった。
当ててる時間は1、2分なんだろうけど、時々目の奥の方に鈍痛があり、とても長く感じた。
まだやるか!という感じに。
小さな二か所をするのにそんな感じ。
でも鋭い痛みはない。
目をずっと開けて、真っすぐ向いていなければいけないのが大変なだけ。
仮に目を閉じようとしても目に円柱のレンズを当ててるので閉じることはないが、見る方向を変えると眼球が動いてしまうのでいけないので、暗い部屋の中なんとか正面にみる物を自分で決めて、開いている方の目でそこをみるようにした。
ず~っと目を空いているので、どちらの目からも涙が流れて来た。
網膜剥離になると日帰りではなく入院になるくらいなのでもっと大変なことなんだろう。
数年前にレーシックをやっているのでそこまで怖くなかったが、初めてだとちょっと怖いかも。
でも痛みもほぼなく、あってもず~んとした鈍痛なのでそんなに心配しなくても大丈夫。
料金
現金で3、4万と言われていたが、
実際33,090円だった。
高い!と思ったが、これは手術なので、自分で医療保険に入っていれば手術給付金がもらえたりする。
私はオリックス生命の医療保険に入っており、問い合わせたところ10万円もらえるという。
ちなみに、診断書は6480円かかると眼科で言われたので、それは自費になる。
治療後
瞳孔を開く目薬をすると4~5時間は見えにくくなったり光がまぶしく感じたりすると最初に説明された。
実際、遠くは問題なく見えたが、近くの物が見えにくかった。
一回目の両目にさした散瞳薬は、見えにくくてもスマホの字が全く見えないほどではなく、1時間ほどでほぼ元に戻った。
二回目にレーザー治療をする右目だけにさした目薬は、麻酔も加わって強かったのか、遠くの字は読めても手元のスマホの字は全く読めず、3時間くらいでやっとだいぶ見える感じに。
4時間でほぼ元通りに。
外での眩しさはけっこう強くて、でも家に入れば気にならず。
サングラスを持って行った方がよさそうだ。
軽く鈍痛もある感じがしたが、いつの間にかになくなった。
数日後に見せにくるよう言われたので後日行く予定。
Q&A
いろいろ気になることを医者に質問してみた。
①今回の網膜裂孔の原因は何か
はっきりは分からない。
でも加齢により硝子体の中が液化してきて、そうなると網膜が引っ張られて薄くなったり穴が空いたりする。
まだ若いが、近視があるとそれが早く進みやすいので、そのせいと思われる。
②網膜裂孔は予防できるか?
できない。
だから特に気を付けた方がいいことなどもない。
加齢によるものなので、できたらそれ以上穴が広がって網膜剥離を起こしたりしないようにレーザーで治療する感じ。
なので、黒く見える点が増えたり、何か目に異常があれば受診するように。
③レーザーをしたことで飛蚊症は治るか
飛蚊症は消えない。
穴は閉じていて薄くなったりすることはあるが、にごりは消えない。
④繰り返しやすい?
それは言える。
でも網膜裂孔になったからと言っても網膜剥離になるとは限らない。
またなることはあるので、1か月に一回くらいは診察をしましょう。
⑤新しく出た飛蚊症が自然に消えることはある?
一度出た飛蚊症が消えることはない。
日によって薄くなることはあるが、新たに出た時は受診するように。
まとめ
目の中に浮遊物物がみえたり異常があると感じた時は、念のため眼科へ行った方がいい。
加齢による飛蚊症の場合は問題ないが、網膜に亀裂が入ったり、剥離を起こしているような場合は早めにレーザーで治療した方がいい。
亀裂が入ったからと言って必ず網膜剥離を起こすわけではないが、放っておくと網膜剥離を起こしてしまうことがある。
網膜剥離を起こすと失明の可能性がある。
網膜裂孔の場合はその場ですぐに3分ほどの日帰りレーザー治療で済むが、網膜剥離を起こしてしまった場合は入院となる。
飛蚊症はすぐにわかるようだが、その原因が加齢による濁りによるものか病的な物(網膜剥離や網膜裂孔など)かは、瞳孔を開く目薬をして、20分ほど時間を置いてからする検査をしないと分からないので、視野がおかしいと思ったら遅くとも30分以上前には行ってしっかり検査してもらった方がよい。
私の場合、飛蚊症の原因は病的なものだったのに、一回目いったところでは行くのが遅めだったため詳しい検査をしてもらえず危なかった。
でも、加齢による通常のにごりもあって、両方による飛蚊症の症状があったようだ。
また、瞳孔を開くとぼやけてよく見えなくなるので、車の運転はしないように言われる。
遠くは見えるが手元がみえない。
今回、パソコンをみてると一か所たまに黒っぽくみえる時があるくらいだったので、疲れや加齢による飛蚊症だろうけど、一応行っておこうという軽い気持ちで行った。
ところが網膜裂孔という網膜剥離の一歩手前のような状態だった。
網膜剥離で失明したりしたら大変。
異常があった場合、とりあえず受診してみることをおすすめする。